変わらないこと2 まほらのまぼろし

変わらないこと

歩いても、歩いても
どこにもたどり着かない

まっすぐな道には
目印なんかなくて
到達したかどうかも
わかる術がないんだ

もう何日歩いたのか
もう何キロ歩いたのか

前に進んでも進んでも
一歩一歩踏みしめても

見える景色は変わらない
目的地が見えるわけもない

足はどんどん重くなっていく
息ははずみ、呼吸も乱れる

苦しい、胸が苦しい
重たい、足が重たい

叫んでも誰も来ない
助けを呼ぶ人もいない

ここから逃げられない
ここから脱出できない

変えられないのは
変えたくないから

辿り着けないように
自身を拘束している

達成困難な課題を
諦めの機会にする

変わらないことは
人のためではない

自分を納得させて
安心させるために
設定しているのだ


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カテゴリー: Life