音がない世界
広がる世界は
無限の無音地帯
地平線の彼方まで
見渡す限り何もない
音がない世界は
限界を知らない
一分後、一時間後
もっと先の先までも
無音状態は変わらない
良いか、悪いかという
二者択一をしてしまう
選択することだけが
唯一と考えられる世界
今いるその場所を離れて
音がない世界に滑り込む
ないことがあるに変わる
無限が有限に変わっていく
知っているつもりは
知らないも同然である
なにごとも経験をして
はじめてわかるものなんだ
音がない世界に
あることを選ぶ
僕の声も、君の声も
なにも聞こえないけど
それでもいいと思える
それがいいと感じられる
選ばされた世界から
選ぶことができる世界に
僕らの蓄積された知識は
過去の不要な情報となる
音を失ったことで
新たな世界が広がる
話すことはできない
歌うこともできない
叫ぶこともできない
それでもあると思える
失望することはない
なぜだか希望が見えるんだ
ここが心地よく感じるんだ
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恥ずかしながら…少し前までは詩人といえば銀色夏生さんくらいしか知りませんでした。
最近はそれではまずいと思い、他の詩人さんも読むようにしています。
好きな詩人…谷川俊太郎、長田弘、加島祥造、茨木のり子などなど。詳しいプロフィール