鮮やかな記憶は
急速に色褪せる
鮮明で鮮烈なのは
ほんの一瞬のこと
昂揚する頬の赤み
加速する愛の重み
上昇曲線はどこかで
下降曲線に転換する
いつまでも続かない
どこまでも続かない
泡沫の記憶のように
すぐに消えてしまう
恋する気持ちなんて
永遠ではないのです
絶頂の幸福感は
終わるものです
だからといって
刹那的になれば
いい訳ではない
すべては一瞬なのです
その一瞬の積み重ねが
幸も不幸もつくってる
ただそれだけなのです
泡沫であるからこそ
記憶は鮮烈にのこる
終わりがあるからこそ
哀愁を漂わせてしまう
いつかは消えてしまう
すべては消えてしまう
そこにはなにも残らない
ここにもなにも残らない
消えてしまうからこそ
幸せの記憶は絶対的な
効力を発揮するのです
永遠なんてないからこそ
僕らは一生懸命になって
恋を守ろうとするのです
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恥ずかしながら…少し前までは詩人といえば銀色夏生さんくらいしか知りませんでした。
最近はそれではまずいと思い、他の詩人さんも読むようにしています。
好きな詩人…谷川俊太郎、長田弘、加島祥造、茨木のり子などなど。詳しいプロフィール