横浜駅西口からほど近い場所に佇む横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズ。
街が少しずつ冬の気配を帯びはじめる頃、同ホテルのペストリーショップ「ドーレ」にて、今年もクリスマスケーキの新作が発表された。
2025年のコレクションを手掛けたのは、8月より着任した新ペストリーシェフ・佐藤浩一氏。国内外で経験を積み、チョコレートとマカロンをスペシャリテとするシェフの世界観が、3つのケーキに見事に結実した。
繊細な手仕事と、素材を尊重するアプローチが重なり、ただ“甘いだけ”では終わらない、奥行きのある味わいを生み出している。
今回登場したのは「チュアオショコラ」「あまおう苺のショートケーキ」「ホワイトツリー」の3種類。それぞれの個性が確立されていながら、一つひとつに“佐藤シェフのシグネチャー”がしっかりと息づく構成だ。
ここでは、その魅力を一つずつ紐解いていきたい。
伝説のカカオが香る、濃密な逸品「チュアオショコラ」

3作の中でも筆頭に挙げられるのが、シェフ自身も「推し」と語るショコラケーキのチュアオショコラ(8500円)。
使用されているのは、世界的に希少価値が高く“伝説のカカオ”と称されるベネズエラ産カカオ豆〈チュアオ〉。力強いアロマと深いコクを持ち、単なるビターでは終わらない複雑な余韻が特徴だ。
その奥深いフレーバーを主役に、濃厚なショコラムースとほろ苦いキャラメルムースを重ね、味わいのレイヤーを丁寧に構成。

ビターチョコとミルクチョコを絶妙な比率でブレンドすることで、口に入れた瞬間、重さではなく“なめらかな広がり”を感じられるのが印象的だ。
トップに飾られた繊細なチョコレート細工は、佐藤シェフの技術を象徴する存在。華美すぎず、しかし確かな存在感を放ち、ホリデーシーズンの食卓をスタイリッシュに演出してくれる。
あまおう本来の華やかさを引き立てる、王道ショート「あまおう苺のショートケーキ」

クリスマスケーキの定番といえば、やはりショートケーキ。
横浜ベイシェラトンのあまおう苺のショートケーキ(ホール 12000円 / ハーフ 7000円)は、苺の女王とも称される〈あまおう〉を主役に据え、素材の魅力を最大限に引き出す構成となっている。
ふんわりと軽く、口どけが非常にやわらかなスポンジ。そこに合わせるのは、北海道産生クリーム。甘さは控えめで、乳の豊かな香りと清らかなコクがあり、苺の甘酸っぱさを受け止める最良のバランスだ。

ひと口頬張ると、あまおうのジューシーな果汁が広がり、クリームとスポンジがすっと消える。王道でありながら、ホテルクオリティを存分に感じられる一品である。
たっぷりと盛りつけられた苺の赤が、テーブルの上を華華やかに彩り、ホームパーティーにも映えるビジュアル。年齢を問わず愛される味わいは、家族で囲むクリスマスにもぴったりだ。
“高さ25cm”の存在感。雪景色を思わせる幻想のケーキ「ホワイトツリー」

3作の中で最もアイコニックな存在が、この「ホワイトツリー」(30000円)。
その名の通り、真っ白な雪をまとったクリスマスツリーを模したデザインで、高さはなんと25cm。食卓の中央に置けば、それだけでクリスマスムードが満ちていく。
使用されているホワイトチョコレートは、フランス・ヴァローナ社製。ミルキーな甘さの中に上品な香りがあり、クリームとして仕立てられると一段と優雅な味わいを感じられる。

内部には苺、ドライフルーツ、ナッツなどをほんのり忍ばせ、食べ進めるごとに表情が変わる構成だ。
ツリー形のケーキは割れやすいイメージがあるが、こちらは温めたナイフを使うことで美しくカットできる。特別な日の演出に相応しい、気品と遊び心を兼ね備えた一品だ。
bホリデーに欠かせない焼き菓子も

クリスマスの定番・シュトレン(¥3800)や、発酵バターの香りが豊かに広がるクグロフ(M ¥1300 / L ¥1700)もラインナップ。
テーブルを彩るアイテムとしてはもちろん、友人や家族への手土産にも喜ばれる。

クリスマスケーキの予約受付は、10月1日~12月14日まで。
店頭(ペストリーショップ「ドーレ」)のほか、オンラインからも申し込みが可能だ。
人気のケーキは早期に完売することもあるため、気になる方は早めにチェックしておきたい。
店舗情報
- 店名:横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズ ペストリーショップ「ドーレ」
- 住所:神奈川県横浜市西区北幸1-3-23 B1F
- 営業時間:月~土 10:00~19:00 / 日祝 10:00~18:00
- 定休日:不定休
- アクセス:横浜駅西口より徒歩1分
2025年の横浜ベイシェラトンは、素材への敬意とシェフの創造性が溶け合った、特別なクリスマスケーキを揃えている。
大切な人と過ごすひとときに、ぜひ味わってみてほしい。
カフェ情報サイト「slolab」では取材できるカフェを募集しています。取材や執筆・撮影などは下記よりご依頼をお願いいたします。


